圧着ハガキ・DM通信

【圧着ハガキ】DM送付時の注意点!広告承認を得るポイント

圧着ハガキは掲載できる情報量が多く、開封率が高いことから、商品・サービスを案内する販促ツールとして有用です。しかし、紙とニスでできているため、水分に弱いという欠点があります。また、ハガキとして送るためには、郵便局の規定に従わなければなりません。郵便規定から逸脱すると、割引を受けられず、発送コストが増えます。

そこで今回は、圧着ハガキを郵送する際の注意点と、郵便規定に関する注意点を解説します。圧着ハガキのDMをお得かつスムーズに送付したい人は、ぜひ参考にしてください。

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1.そもそも圧着ハガキとは

圧着ハガキとは、折りたたんだ中面に特殊なノリを塗布して圧着加工したハガキです。はがしやすく再接着しない特殊なノリを使用し、熱や圧力をかけて接着します。

折りたたんで面積を増やすことで、通常ハガキの何倍もの情報量を掲載できます。圧着部分を隠した状態で送付できるため、特定の相手だけに情報を伝えたいときに適した送付方法です。

圧着ハガキの代表的な形状は、以下の3種類です。

ハガキの形状
V型(二つ折り)圧着ハガキ 二つに折ったハガキの中面を圧着した形状です。通常ハガキと比較し、2倍の情報を掲載できます。
Z型(三つ折り)圧着ハガキ ハガキを三つ折りにして圧着した形状で、開くとハガキがZの形になることからZ型と呼ばれています。情報掲載スペースが広い点が特徴です。
R型圧着ハガキ 往復ハガキの機能を兼ね備えた圧着ハガキで、「往復三つ折り圧着ハガキ」とも呼ばれます。三つ折りハガキの二面が圧着されており、情報を保護しつつ往復ハガキを送付したい場合に便利です。

上記のほかに、さらに記載面を増やした「巻き四つ折り」「ジャバラ四面折り」といった圧着ハガキもあります。

圧着ハガキの種類や料金については、以下の記事で詳しく説明しています。

圧着ハガキの種類|DMに使用するメリットとコストを抑える方法

 

1-1.圧着ハガキのメリットとデメリット

圧着ハガキを効果的に活用するために、メリットとデメリットを理解しておきましょう。圧着ハガキのメリットとデメリットは、以下の通りです。

圧着ハガキのメリット

・低コストで豊富な情報を届けられる

圧着ハガキは、通常ハガキの郵便規定内であれば同じ郵便料金で送付できます。通常ハガキの何倍もの情報量を掲載できるため、発送コストを抑えつつより多くの情報を届けられます。

・高い開封率が期待できる

届いた状態では圧着面に書いてある内容が分からないことから、相手の興味を引き開封率を高める効果が期待できます。

・情報の機密性を保てる

圧着により、中面の情報を隠した状態で送れます。そのため、請求書や個人情報などの機密情報を保護できます。

圧着ハガキのデメリット

・気温や湿気の影響を受けやすい

圧着面は、気温や湿気の影響を受けやすいデリケートな材質でできています。ノリがはがれたり開封時に破れたりする場合があり、水濡れや高温多湿環境での取り扱いには注意が必要です。

・長期保管に向かない

保管場所の環境や時間の経過により、圧着面が劣化する恐れがあり、長期保管には向きません。

・第二種郵便物の規定から外れると郵送コストが上がる

通常ハガキと同様の第二種郵便物として送るには、郵便規定の条件を満たさなくてはなりません。重量やサイズに加え、表記や加工方法なども細かく定められており、逸脱すると郵便料金が割高になります。

郵便規定は、メリットとデメリットのどちらにも関係しています。3章で詳しく解説するため、正確に把握しておきましょう。

また以下の記事では、圧着ハガキの詳しいメリットや特徴について解説しています。圧着ハガキを販促DMとして活用したいと考えている方は、あわせてご覧ください。

圧着ハガキのメリットとは|特徴や種類を解説

 

2.圧着ハガキを郵送する際の2つの注意点

圧着ハガキを作成する際は、ハガキが水分に濡れた場合を想定したり、郵便規定を考慮したりしなければなりません。いくつかの注意点を守らなければ、「DMとしての役割を果たさない」「郵送費用が割高になる」などのデメリットが生じます。

ここでは、圧着ハガキを作成する前に確認すべき2点について解説します。

 

2-1.水分に濡れた場合の対処法を注意書きとして入れる

圧着ハガキには、水分に濡れた状態で届いた場合の対処法を、わかりやすい場所に注意書きとして入れましょう。圧着ハガキはデリケートな材質でできているため、水に濡れたり湿気を多く吸い込んだりした場合、「圧着面が開けない」「圧着面が破れる」「印刷面が剥がれる」といった事態が生じかねません。特に、下記の要因から影響を受ける可能性があります。

  • 水濡れ
  • 湿度
  • 温度
  • 経時・環境変化
  • 用紙の種類・質・状態
  • ニスの塗工量
  • 加工時の圧力

濡れた圧着ハガキは、完全に乾かすことで、元通り綺麗に剥がせます。そのため、ハガキの宛名面や開封場所の近くに「水に濡れた場合は完全に乾かしてから開封してください」といった注意書きが必要です。

 

2-2.郵便規定により広告の承認が下りないことがある

圧着ハガキが第二種郵便物として認められると、通常のハガキと同じく1通63円(往復ハガキは126円)で郵送することができます。同時に、広告郵便物の申請に通れば、ハガキの差出通数や他の割引との組み合わせによって8~43%の割引を受けることが可能です。

出典:郵便局「広告郵便物」

しかし、昨今の郵便局は郵便規定に関する指導を厳格化しています。以前は承認を得られていた様式のハガキでも、第二種郵便物や広告郵便物が適用されない事例があるため、注意しなければなりません。

郵便規定は、地域や郵便局によって判断基準に差があります。広告郵便物の申請を行う場合は、ハガキを作成する前に郵便局の事前審査を受けましょう。

 

3.【圧着ハガキ】郵便規定に関する注意点

圧着ハガキが郵便規定から逸脱すると、第二種郵便物とは認められません。そのまま送付する場合は割高な郵便料金を支払わなければならないため、必ず郵便局の規定内に収めることが大切です。

圧着ハガキを作成する際に注意すべき郵便規定4つと、広告郵便物と組み合わせて使える割引について解説します。

 

3-1.第二種郵便物となるサイズ・重さに収める

圧着ハガキが第二種郵便物と承認されるためには、規定のサイズ・重さに収める必要があります。第二種郵便物のハガキとなる紙のサイズ・重さの規定は下記のとおりです。

サイズ
通常ハガキ 往復ハガキ
長辺:14cm~15.4cm
短辺:9cm~10.7cm
長辺:18cm~21.4cm
短辺:14cm~15.4cm
重さ
通常ハガキ 往復ハガキ
2~6g 往信部・返信部それぞれ2~6g

出典:郵便局「内国郵便約款」

ハガキのサイズ・重さが0.1mmまたは1gオーバーすると、第二種郵便物とは認められません。また、通常ハガキ・往復ハガキともに、形状は長方形に限られます。往復ハガキは折り目を右側(横長の場合は下側)にし、短辺部分の長さを揃えることが基本です。ハガキを私製する場合は、日本郵政が発行するハガキと同等以上の紙質・厚さにすることが求められます。

 

3-2.添付物としてみなされる条件を満たす

圧着部分が添付物としてみなされなければ、第二種郵便物として圧着ハガキを送付できません。圧着部分が添付物として認められる条件は下記のとおりです。

  • 薄い紙またはこれに類するもの(立体的なものは不可)
  • ハガキよりも添付物1枚の面積が小さい
  • ハガキに添付物全体が密着している
  • 添付物を含めて通常ハガキ・往復ハガキの重量規定に収まる
  • ハガキと添付物の間に分離できるものを挟まない

出典:郵便局「内国郵便約款」

下記は、通常ハガキの添付物として申請した場合のOK例とNG例です。

OK例
  • ハガキ本体に添付物全体が密着している(ズラシ折V型ハガキ)
  • ハガキ本体の前後に2枚の添付物が全面密着している(Z型ハガキ)
  • ハガキ本体の裏面に添付物が全面密着されており、表面に宛名ラベルが貼付されている(DMZ型)
NG例
  • ハガキ本体に添付物のフチのみが接着している
  • ハガキ本体よりも添付物のサイズが大きい
  • 添付物の一部を内側に折り込んでハガキ本体と接着している

下記は、往復ハガキの添付物として申請した場合のOK例とNG例です。

OK例
  • 往復ハガキ本体の往信部分に、添付物が全面密着している(往復L型ハガキ)
  • 往復ハガキ本体の返信部分に、剥離できない添付物が全面密着している
NG例
  • 往復ハガキ本体の返信部分に、剥離できる添付物(目隠しシールなど)が全面密着している
  • 往復ハガキ本体の往信部と返信部の間に、分離できる添付物が全面密着している

上記はあくまでも例に過ぎないため、郵便局ごとに判断が異なる場合があります。圧着ハガキを作成する前に、郵便局の判断を仰ぐことが大切です。

 

3-3.本体左側などに「郵便はがき」と印字する

「郵便はがき(POST CARDでも可)」の表記は、ハガキ本体の左側など、宛名と同時に確認できる場所へはっきりと印字しなければなりません。往復ハガキの場合は、往信部・返信部の両方に「郵便往復はがき」の印字が必要です。

下記は、「郵便はがき」を印字する際のOK例とNG例です。

OK例
  • ハガキ本体の表面上部に印字する
  • ハガキ本体の表面左側に印字する
  • 横長ハガキの本体表面右側に印字する
NG例
  • 添付物に印字する
  • 添付物に書いた宛名の上部に印字する
  • 宛名と印字が同時に確認できない
  • ハガキ本体の裏面に印字する

出典:郵便局「内国郵便約款」

「郵便はがき」に該当する印字がなければ、第一種郵便物に分類されてしまいます。なお、圧着ハガキの場合、基本的には添付物へ宛名を書き、ズラシ折りで露出させたハガキ本体の左側に印字します。

 

3-4.裏面の添付物にコーナーカット加工を施す

通常ハガキ・往復ハガキともに、ハガキとして認められる条件は、規定のサイズ・重さかつ本体が「長方形」であることです。そのため、本体のコーナーをカットしてしまうと、ハガキの分類に入らなくなります。

下記は、圧着ハガキにコーナーカット加工を施す際のOK例とNG例です。

OK例
  • 添付物(サイズの小さいほう)にコーナーカット加工を施している
NG例
  • ハガキ本体(サイズの大きいほう)にコーナーカット加工を施している

出典:郵便局「内国郵便約款」

圧着ハガキの場合は、基本的にズラシ折りが採用されるため、本体よりもサイズの小さいほうが添付物として扱われます。

 

3-5.バーコード付郵便物と組み合わせる

郵便規定と合わせて、バーコード付郵便物との組み合わせを行うことで、さらに割引を受けられる事にも注意しましょう。

バーコード付郵便物とは、郵便局で仕分けする際に機械で効率よく宛先を読み込めるように、あらかじめバーコードを記載し発送する郵便物です。基本的に、形状や重量などの条件が同じハガキを、同時に1,000通以上郵送する場合に利用できる割引制度です。

圧着ハガキに宛名や住所などを表すバーコードを印字すると、通常ハガキは3%、往復ハガキは1.5%の割引を受けられます。

広告郵便物の割引を受けている場合でも併用可能です。広告郵便物とバーコード付郵便物の割引制度を組み合わせることで、さらに割引を狙えるでしょう。

出典:日本郵政グループ「バーコード付郵便物」

 

4.圧着ハガキのデザインの注意点

圧着ハガキはただ送るのではなく、注意すべき点を押さえてデザインすることで、受け取った顧客が反応してくれる確率を高められます。

効果的な圧着ハガキをデザインする際に注意すべき点は、以下の4点です。

また、DMデザインの重要性については、以下の記事でも詳しく解説しています。

DMデザインの重要性|作成時のコツや注意点もあわせて紹介

 

4-1.送付するターゲットを絞り込む

デザインを考える前に、圧着ハガキの目的を明確にし、目的に合わせてターゲットを絞り込むのが大切です。ターゲットに合わせて掲載する情報を厳選し、ピンポイントでアプローチすることで反応率を高められます。

ターゲットを幅広く設定して相手のニーズに合わない情報を送付しても、高い効果は期待できません。1枚の圧着ハガキに掲載できる情報量は多くないため、広いターゲットを狙った情報を掲載すると、ターゲットのニーズに深く切り込めない恐れがあります。

ターゲットによって、掲載すべき内容は異なります。年齢や性別、職業、購入履歴などといった要素からターゲットを絞り込み、より相手に響くデザインを考えましょう。

 

4-2.視線の流れを意識する

圧着ハガキは、見る際の視線の流れを意識してデザインしましょう。

人の視線の動きには規則性があり、無意識のうちに見る順番が決まっています。例えば横書きのハガキなら、左上から右下へとZの形に沿って視線が移動する「Zの法則」が有名です。

  • 必ず伝えたい重要な情報は、左上に配置する
  • 番号や矢印を用いて、見てほしい流れにそって誘導する

といった、視線の流れを考えて作ることで、顧客が読みやすく理解しやすいデザインのハガキが作成できます。

 

4-3.魅力的なオファーを掲載する

開封するまで内容が分からない圧着ハガキDMでは、開封したくなるようなオファーが最初に目にとまるようにしましょう。

オファーの例としては、割引クーポンや期間限定のキャンペーン情報、ハガキを受け取った方限定のプレゼント企画などが挙げられます。外面に「ハガキが届いた方限定のキャンペーンのお知らせ」などの期待を高めるひと言を添えれば、開封率アップにもつながるでしょう。

 

4-4.問い合わせ方法を分かりやすく記載する

問い合わせ方法などを分かりやすく記載することもポイントです。

限られたスペースに多くの情報を入れようとするあまり、問い合わせや申し込み方法を窮屈に記載するのは避けましょう。商品やサービスに興味を持ってくれた顧客の行動を邪魔してしまう危険性があります。

問い合わせや購入を望んだ顧客が迷わず行動できるように、必要なスペースを確保して分かりやすく記載することが大切です。また、問い合わせの記載位置がすぐ見つけられるように、色使いやフォントサイズなどにも気を配りましょう。

 

5.内容によっては圧着ハガキ以外の方法もおすすめ

送付する内容によっては、圧着ハガキ以外で送ることも検討しましょう。圧着ハガキ以外の方法として、以下4種類のDMの特徴を解説します。

大判サイズDM

A4などの大判サイズのハガキを使ったDMです。通常ハガキよりもサイズが大きいため目にとまり、強いインパクトを与えられます。

1枚のハガキに多くの情報を掲載でき、開封の必要もないことから、確実に情報を伝えられるところも特徴です。コストを抑えつつ、情報量も伝えたい場合に適しています。

OPP・PP封筒

透明フィルムのOPP・PP封筒に、チラシやカタログを入れて送付するDMです。開封しなくても封入物をアピールできるため、顧客の興味を引き、高い開封率が期待できます。

OPP・PP封筒は紙製封筒に比べて安価で軽く、DMにかかるコストを抑えられます。しかし、切れ目が入ると裂けやすく、厚みや重量のあるカタログの送付には不向きです。

封書

封筒に複数の用紙やカタログ、サンプルなどを同封して送る方法です。送付できる情報量が多く、商品やサービスについての理解を促進しやすいことが特徴です。

封書はほかのDMに比べて郵送コストが高い傾向があるため、ターゲットの絞り込みがより重要となります。

電子メール

電子メールを使ったDMは、大量の顧客に向けてタイムリーな情報を一斉送信できます。メールの開封率やクリック率といったデータ測定が容易で、DMの効果を把握しやすいことが特徴です。

電子メールは、郵送が必要なDMに比べて低コストで導入できます。一方で、迷惑メールと判断し未開封のまま削除される可能性もあるため、開封率を高める工夫が求められます。

DMの送付方法は、ターゲットや内容に合わせて使い分けることがおすすめです。それぞれのDMの特徴を理解し、より効果的な訴求を行いましょう。

以下の記事では、DMの効果的な送り方、効果を測る方法についても解説しています。

【種類別】DMの特徴・用途|効果的な送り方・活用事例

 

6.圧着ハガキを早く印刷したいときは「ユニオン印刷」

郵便局の規定に沿った広告郵便物となる圧着ハガキを印刷したいときは、「ユニオン印刷株式会社」にぜひご依頼ください。ユニオン印刷株式会社では、郵便規定に沿った圧着ハガキの印刷はもちろん、広告郵便物の申請・宛名の印字・投函までの全段階を代行可能です。

圧着ハガキの折り方だけでなく、ズラシ折りやコーナーカット加工では、mm単位にこだわった注文もできます。ハガキ以外に封書タイプや圧着くじの印刷も行っているため、お気軽にご相談ください。

 

まとめ

水の影響を受けやすい圧着ハガキを郵送する際は、濡れた場合の対処法をわかりやすく記載する必要があります。また、圧着ハガキを第二種郵便物・広告郵便物として郵送するためには、郵便規定の範囲から逸脱しないことが重要です。ハガキ本体よりも添付物を小さくし、規定のサイズ・重さに収めた上で、本体側の表面にはっきりと「郵便はがき」と印字しましょう。また、ハガキは長方形でなければならないため、コーナーカット加工は必ず添付物へ施します。

郵便規定に沿った圧着ハガキ印刷に対応している印刷会社を探している人は、「ユニオン印刷株式会社」をご利用ください。

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