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セールスコピーとは?書くときに便利なPASONAの法則や実例も

チラシ広告やダイレクトメール(DM)では、商品の購入・申し込みや問い合わせを促すために「セールスコピー」が欠かせません。また、セールスコピーは商品の購入・申し込みや問い合わせの件数を左右する重要な要素ともいえます。

そこで今回は、セールスコピーとは何か詳しく理解していない人に向けて、セールスコピーの概要・イメージコピーとの違い・セールスコピーを書くときのポイントを徹底的に解説します。広告やダイレクトメールを見たお客様のコンバージョン率を向上させたいと考えている企業担当者は、ぜひ参考にしてください。

 

1.セールスコピーとは?

セールスコピーとは、自社商品・サービスを販売したいターゲットに向けて、購入・申し込み・問い合わせなど何らかのアクションを促すために作成された文章のことです。主にダイレクトメール(DM)やランディングページ(LP)などに記載されます。「セールスライティング」とも呼ばれます。

セールスコピーでは、ターゲットとなる読み手のニーズに適したキーワードを組み入れた文章で構成されることが基本です。書き方次第で成果が左右されるため、マーケティング活動においては非常に重要な部分といえるでしょう。

 

1-1.イメージコピーとの違い

セールスコピーとよく似た種類として、「イメージコピー(コピーライティング)が挙げられます。いずれも「キャッチコピー」の1種ですが、イメージコピーは企業・商品・サービスの認知度を高めることを目的に、特徴やイメージを簡潔に伝えるための文言です。

例えば、世界中の誰もが知る大手ファストフード店「マクドナルド」では、「i'm lovin' it」というイメージコピーを世界共通で導入しています。「i'm lovin' it」というフレーズの中にはマクドナルドの文言が入っていないものの、多くの人がこのフレーズを見てマクドナルドを連想するでしょう。

このようにイメージコピーは、「今すぐ商品・サービスを利用しよう」という強い動機を発生させることはないものの、企業イメージを浸透させることが可能です。

一方のセールスコピーは特定の商品・サービスを売り込むための文言であることから、イメージコピーとセールスコピーとでは「狙う効果」が大きく異なるといえるでしょう。

また、前述の通りセールスコピーはターゲットのニーズに適したキーワードを組み合わせた文章で構成されることが基本ですが、イメージコピーは基本的に1文と短く、より抽象的な表現を行うことも特徴です。そのため、文章力が必要となるのはセールスコピーとなります。

 

2.セールスコピーに使える「PASONAの法則」と実例

セールスコピーでターゲットを購買行動へ誘導させるためには、「PASONAの法則」をおさえておく必要があります。PASONAの法則とは、日本を代表するマーケターの神田昌典氏が提唱する「商品・サービスを売るためのマーケティング法則」です。

実践を通して「コンバージョンにつながるセールスコピーには共通するパターンがある」ということを発見した神田昌典氏は、そのパターンを5つの要素に分解し、頭文字をとって「PASONA」と名付けました。セールスコピーを作成するなら、PASONAの法則に基づいてストーリーを作ることがポイントです。

PASONAの法則には、旧来型のものと新しいものがあります。ここでは、一般的によく知られている旧来型のものを中心に各要素について説明します。

【P:Problem(問題提起)】

「P(Problem)」では、まずターゲットが抱えている問題を探し、潜在的かつ具体的な悩み・不安・不満を明確に示すことが重要とされています。ここでは、質問形式で問題を投げかけることがコツです。

「40歳を過ぎてから、お肌のトーンダウンやくすみを感じていませんか?」
「年齢を重ねるとともに、何らかの変化がお肌にも起きていませんか?」

【A:Agitation(扇動・共感)】

「A(Agitation)」では、P(Problem)で挙げた問題に気づいたターゲットに向けて、希望や悩みに共感することが重要とされています。同時に、問題の深刻さについて煽り立てることもポイントです。また、新PASONAの法則では「Affinity(親近感)」となります。

「お肌がくすんで見えるだけでも、老けて見られてしまいますよね。」
「若さを保っている友人を見て、羨ましさを感じた経験もあるはず。」
「お肌に悩んで落ち込むと悪循環となり、さらなる肌荒れの原因にも!」

【So:Solution(解決策の提示)】

「So(Solution)」では、P(Problem)で挙げた問題の解決策として、自社商品・サービスの紹介を行います。このとき、売りたい商品・サービスがどのように問題解決に役立つか、使用者からの実際の感想やベネフィット、いわゆる使用メリットを具体的に示すことがポイントです。また、新PASONAの法則では「Solution(解決策の提示)」と「Offer(提案)」に分けて説明されます。

「新たに発売した●●は、40代を過ぎた女性ならではの肌悩みを解決に導きます。」
「肌がきれいになったと話題の女優Aさんも、●●を愛用しています!」

【N:Narrow down(絞り込み)】

N(Narrow down)では、So(Solution)で挙げた商品の対象ターゲットや期間情報を示し、商品の限定性を出すことが重要とされています。特別感や緊急性を感じさせることで、販売機会の損失の予防、コンバージョン率の向上が期待できます。

「この特別価格で手に入れられるのは、今回の新発売キャンペーン限定です」
「生産量が限られた成分を使用しているため、申込順先着300名様のみの特別価格でご提供いたします」

【A:Action(行動)】

「A(Action)」では、購入・申し込みなどターゲットに最終的にとってほしい行動を後押しすることが重要とされています。何らかの悩みを解決したいと願うターゲットの背中を押せるような購買行動を呼びかけることがポイントです。

「販売期日を過ぎた場合は、購入することができません」
「ぜひこの機会に、●●を特別価格でお試しください!」

 

3.セールスコピーを書くときに意識したい3つのポイント

セールスコピーを書くときには、いくつか意識しておきたいポイントがあります。ポイントを意識することで、セールスコピーの品質が飛躍的に向上するでしょう。

セールスコピーを書くときのポイントにはさまざまありますが、ここでは顧客の課題・ニーズに関して、セールスコピーを書くときに意識しておきたい代表的なポイントを3つ紹介します。

 

3-1.顧客が抱えている問題を考える

セールスコピーを書くときは、まずターゲットとなる顧客が抱える問題が何かを具体的に考えることが大切です。例えば、販売する商品が「スキンケア用品」の場合、顧客の抱えている悩みは「肌をきれいにしたい・若々しい肌を維持したい」となるでしょう。

しかし、考えるべきはこのような顕在的なニーズだけではありません。ターゲットが現在抱える悩みや問題がどれほど重大なものかを認識でき、かつ心に響くセールスコピーを書くためには、潜在的なニーズや問題点も掘り起こす必要があります。

例えば、「肌をきれいにしたい・若々しい肌を維持したい」がターゲットの抱える主な悩みの場合は、「肌の調子が悪いことで起こる問題」を考えるとよいでしょう。「化粧ノリが悪くなる」「肌が気になって人前に出ることが億劫になる」などの浮かんできた問題点を、そのままセールスコピーに組み込むと効果的です。

 

3-2.顧客が問題を解決できない原因を考える

効果的なセールスコピーを作成するためには、顧客が自分自身で問題解決に導けない原因を一緒に考えてあげることも有効です。中でも特に効果的な話題が、「顧客すらも気づいていなかった原因」です。

例えば、「肌がきれいにならない」という悩みをもつターゲットに対しては、肌に悪い生活習慣・成分を具体的に提示するなどが挙げられます。顧客が気づいていないであろう原因は、効果的なセールスコピーの強い材料となるでしょう。

またこのとき、「肌が汚くなるのは、スキンケアを怠っているためです」などネガティブな気持ちになってしまうような原因をストレートに伝えないことが重要です。

 

3-3.顧客にとっての真の解決策は何か考える

「顧客が抱えている問題」と「顧客が問題を解決できない原因」を提示したあとは、顧客にとって真の解決策が何かを示すことが重要です。PASONAの法則に基づくセールスコピーにおいて、So(Solution)にあたる部分となります。そのため、顧客にとって真の解決策を示すとともに販売したい商品・サービスの紹介もセットとなりますが、ただ単純に商品・サービスの説明をするだけでは効果が期待できません。

顧客にとっての真の解決とは、商品・サービスを利用することではなく、潜在ニーズにある隠れた欲求を満たすことです。従って、顧客が抱える問題の原因を取り除くためには、どういった方法が必要となるかを伝えなければなりません。

例えば、「化粧ノリが悪くなる」「肌が気になって人前に出ることが億劫になる」が潜在ニーズだった場合は、真の解決に導けることを示す下記のようなセールスコピーがおすすめです。

「若々しい肌を維持できれば、化粧をして出かけることがさらに楽しくなるでしょう」
「自信を持てるような肌を手に入れて、コミュニケーションが苦手だった自分とおさらばしましょう」

商品・サービスの売り込みが激しすぎると、顧客は「胡散臭い」と感じてしまう可能性もあります。販売する商品・サービスは、あくまでも真の解決に導くための1つの方法に過ぎない、というイメージでセールスコピーを作成することがポイントです。

 

まとめ

セールスコピーは、自社商品・サービスを販売したいターゲットに向けて、購入・申し込み・問い合わせなど何らかのアクションを促すために作成された文章のことです。ダイレクトメールやホームページにおいては欠かせないマーケティング方法といえるでしょう。

セールスコピーでターゲットを購買行動へ誘導させるためには、コンバージョンにつながるセールスコピーに共通する要素をまとめた「PASONAの法則」をおさえておく必要があります。また、顧客が抱える問題・顧客が問題を解決できない原因・顧客にとっての真の解決策を考えて作成することも重要です。

ここまでの内容を参考に、ぜひターゲットの心に響くセールスコピーを考えてみてください。

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