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DMの開封率は何%?割合を上げるためのコツも解説
DM(ダイレクトメール)は、多くの企業が採用しているマーケティング戦略のひとつです。自社の商品やサービスを既存顧客・新規顧客に幅広くアピールできる魅力的な手段ですが、DMは見てもらえなければ意味がありません。
そのため「DMを何通も送っているものの、実際の開封率はどれくらいだろう」と気になっている人もいるでしょう。
本記事では、データを踏まえてDMの開封率の実態を明らかにしたあとで、DMの開封率を上げるためのコツや開封率が低いDMによく見られる特徴を解説します。DMの効果測定方法も紹介するため、ぜひ参考にしてください。
目次
1.DMの開封率をデータで紹介
2018年に一般社団法人日本ダイレクトメール協会が行った調査によると、DMの開封率は約80%
という結果が出ています。調査結果を見ると開封率は決して低くないと言えますが、残りの2割の人にはDMを読んでもらえていないこととなります。
(出典元:一般社団法人日本ダイレクトメール協会「DMメディア実態調査2018」)
では、すべての人にDMを開封してもらうためには、どうすればよいのでしょうか。
DMの開封率おいて重要なポイントは、受取手との関係です。
ここからは、開封率に変化を及ぼす受取手の関係について解説します。
1-1.受取手との関係で受容度が変化する
DMのタイプは受取手の関係性から以下の4つに分かれ、DMのタイプによって受容度(受取意向)が変わります。
DMのタイプ
①顧客向けDM
商品やサービスを利用している顧客に向けて送るDMです。顧客向けDMの受容度は、比較的高くなります。②代行リストDM
会員になっている会社から送られる、別の会社のサービスを紹介するDMです。顧客向けDMに次に受容度があります。③名簿リストDM
今まで取引のなかった企業やサービスに関するDMです。受容度はそれほど高くありません。④無宛名DM
特に宛名を記載せずに投函するDMです。4つのタイプの中でもっとも受容度は低くなります。
(出典元:一般社団法人日本ダイレクトメール協会「DMメディア実態調査2018」)
一般社団法人日本ダイレクトメール協会の調査から、取引関係のない会社からのDMや個人宛ではないDMを受け取りたいと思っている人は少ないことがわかります。
少しでも開封率を上げたい場合は、取引関係のある受取手宛にDMを送るとよいでしょう。
1-2.開封した後の行動は?
DMの開封率は約80%であるものの、開封した人の中で実際に行動を起こす人(行動喚起率)は約20%です。DMを受け取った後の具体的な行動内容は、以下のようになります。
行動内容 割合 インターネットで検索した 8.7% 家族や友人と話題にした 4.3% 来店した 3.0% 購入・利用した 2.8% 資料請求した 2.1% 問い合わせた 1.4% 会員登録した 1.4% ネット上の掲示板に書き込んだ 0.3%
(出典元:一般社団法人日本ダイレクトメール協会「DMメディア実態調査2018」)
特に注目したい行動は「インターネットで検索した(8.7%)」です。この結果から、数はそこまで多くありませんが、DMからWebに誘導することは可能だと言えます。
次に、本人宛のDMを開封した後にいずれかの行動を起こした割合を、年代と性別に分けて紹介します。
年代 男性 女性 20代 59.4% 24.8% 30代 27.7% 33.1% 40代 21.3% 5.6% 50代 13.6% 5.9%
(出典元:一般社団法人日本ダイレクトメール協会「DMメディア実態調査2018」)
上記から、DMを開封した後に何らかの行動を取る世代は、20代の男性と30代の女性が多いことがわかります。
DMによる行動喚起率を上げたい場合は、若年層にアピールすることを目的にするとよいでしょう。
2.DMの開封率を上げるためのコツ
いくらDMの内容が素晴らしくても、開封してもらわなければ、DMによる効果を上げることはできません。DMの開封率を上げるためには、ちょっとした工夫が必要です。
ここからは、DMの開封率を上昇させるためのコツを3つの観点に分けて紹介します。
2-1.封筒の形状にこだわる
DMの開封率を上げるコツのひとつは、封筒の形状です。多くの企業がDMを送っているため、同じような形状・デザインだと、自社DMが他社DMに埋もれるかもしれません。
他社DMを差別化を図りたいときは、定形ではない封筒がおすすめです。
DMにおすすめの定形外の封筒
- ・商品をかたどった形の封筒
- ・オリジナルキャラクターの形にした封筒
- ・箱型やボックス型の封筒
- ・開封時にメッセージが飛び出る封筒
封筒のデザインは、DMの第一印象を左右する重要な要素です。普段はあまり見かけない封筒の形状にすることで、その真新しさから開封率の向上が期待できます。
2-2.プレゼントを付ける
DMにプレゼントを同梱することも、DMの開封率の上昇に繋がります。プレゼントを付けることでDMの封筒に厚みを出すことができ、DMを手にしたときの印象から「何が入っているのだろう?」と受取手の興味を引くことができます。
DMに入れるプレゼントは、小さなサイズの販促グッズやオリジナリティのある小物がおすすめです。「DMを開けた人だけがプレゼントをもらえる」という特別間を演出することで、DMを開けた後に強いインパクトを残せるでしょう。
2-3.ターゲットを絞る
やみくもにDMを送っても、DMの廃棄率が上がってしまいます。DMを送るときは受取手の年齢・性別などを絞り、ターゲットの興味・関心に合わせた内容にしましょう。
ターゲットを絞り込むためには、自社商品やサービスの特徴や強みを把握する必要があります。誰にとって役立つ商品・サービスなのかを考えることで、DMの効果的な見せ方が掴めるなるはずです。
DMのターゲットが決まったら、封筒の形状や中身のデザインを通して、商品やサービスの特徴をわかりやすくアピールしましょう。受取手のニーズとDMの内容のマッチすれば、行動喚起率の上昇にも期待できます。
3.開封率が低いDMによく見られる特徴
開封率が高くなりやすいDMがあるように、開封率が低いDMも存在します。DMをたくさんの人に開けてもらうためには、開封率を下げてしまわないデザイン・内容にする必要があります。
では、開封率が低いDMにはどのような共通点があるのでしょうか。ここからは、開封率の低いDMの特徴を2つ説明します。
3-1.購入に繋がる工夫をしていないDM
ただDMで商品を紹介するだけでは、購入には繋がりません。仮に受取手に関心を持ってもらえたとしても、本当に良い商品なのかがわからないと、受取手は購入を躊躇する傾向にあります。そのため、DMには受取手の不安を払拭するような項目を掲載しましょう。
購入に繋がるDMの工夫
- ・これまでの購入実績
- ・公的なデータによる効果の実証
- ・実際の購入者の体験談
また、注文方法がわかりにくいと、DMの受取手は購入を断念する恐れがあります。お問い合わせ先の電話番号・営業日・営業時間などは、DMの目立つ位置に記載しましょう。
3-2.挨拶文から始まっているDM
DMの冒頭に親しみを込めた挨拶文を載せることは避けましょう。受取手がDMを読み始めた時点で、多少なりともDMに興味を持っているため、冒頭に挨拶文を掲載する必要性はありません。
DMの冒頭に載せるべき文章は、受取手の興味を引くメッセージです。DMの書き出しが魅力的なメッセージだと、受取手はDMを終わりまで読んでくれる可能性が高くなります。
受取手のメッセージは「会員様限定の特別セールのご案内」「あなただけの特別なご招待」など、特別感・限定感のある内容にすると、DMの開封率は上がる傾向にあります。
4.DMの効果測定方法
DMはただ送るだけでなく、送付後の効果を測ることが重要です。
DMの効果測定に使用する項目は「レスポンス率」「CPO」「損益分岐点(BEP)」の3つが挙げられます。ここからは、DMの効果測定の方法を紹介します。
【レスポンス率】
送ったDMの総数のうち、どれくらいの反応があったのかを示す指標です。
計算式 | レスポンス率=レスポンス数÷総DM数 |
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【CPO】
注文1件を獲得するにあたり必要となったコストを指します。
計算式 | CPO=総DM費÷購買レスポンス件数 |
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【損益分岐点(BEP)】
利益が出る最低の受注数を示します。
計算式 | 損益分岐点=総DM費÷総粗利益額 |
---|
3つの測定結果を組み合わせることで、DMによる効果を分析できます。
DMを送った後は効果測定を実施してDMの問題点を見つけ、開封率や行動喚起率の向上を図りましょう。
まとめ
DMは、多くの人に自社の商品やサービスを紹介する機会を創出できる、魅力的なプロモーションです。しかし、受取手の興味に合わせた工夫を施さなければ、開封されず捨てられる可能性があります。
DMの開封率を上げたい場合は、DMのターゲットを明確に定めた上で「めずらしい封筒の形状にする」「オリジナルのプレゼントを同梱する」など、工夫を凝らしましょう。DMを制作する際は、本記事で紹介したコツをぜひ参考にしてください。