オフセット印刷とは?オンデマンド印刷との違いやメリット
近年はオフセット印刷の他にオンデマンド印刷を利用する企業が増えていますが、オフセット印刷の人気は衰えを見せません。
しかし、オフセット印刷とオンデマンド印刷に違いがあることは分かっていても、具体的にどのような違いがあるのか知らない方も多いでしょう。
そこで、この記事では印刷方法の選び方で迷っている方へ、オフセット印刷の特徴についてメリット・デメリットとともに紹介します。
1.オフセット印刷とは?
「オフセット印刷」とは、美しい仕上がりが特徴の印刷方法です。市販されている雑誌やパンフレット、ポスターなど、市場に出回っている印刷物の7割近くに使用されています。
印刷の仕組みは、以下の3ステップが基本です。
- ①原本となるアルミ製の印刷版を作成する
- ②印刷版にインキをつけ、ゴム状のローラー(ブランケット)へ転写する
- ③ブランケットから用紙へ転写(印刷)する
印刷版につけたインキをブランケットへ転写することを「オフ」と呼び、ブランケットから用紙へ転写(印刷)することを「セット」と呼びます。これらの工程が「オフセット印刷」という名称の由来です。
水で湿らせた「印刷版」と呼ばれる平板に顔料油性インクをつけ、水と油が反発しあう性質を利用して印刷します。インキはシアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの4色(CMYK)があり、色を重ね合わせることでフルカラー印刷が可能です。
オフセット印刷には、巨大なロール状の紙に印刷して後から断裁する輪転機方式と、カットされた用紙に1枚ずつ印刷する枚葉機方式の2方式があります。
オフセット印刷の特徴は、印刷用の版を作成することで高品質の印刷物を大量に生み出せる点です。高い品質の印刷物を希望する方は、オフセット印刷を選びましょう。
1-1.オンデマンド印刷との違い
オフセット印刷と同様に、近年広く活用されている印刷方法が「オンデマンド印刷」です。印刷用の版を使用せずトナー(インクを粉状にしたもの)によって印刷するため、「カラーダイレクト印刷」とも呼ばれます。
オンデマンド(On-Demand)という言葉のとおり、必要に応じて小ロットを印刷できる利便性が特徴です。リーフレットやチラシはもちろん、冊子など製本するタイプの印刷物も作成できます。
オフセット印刷とオンデマンド印刷を比較すると、以下のような違いがあります。
オフセット印刷 | オンデマンド印刷 | |
---|---|---|
印刷版 | 使用する | 使用しない |
インキのタイプ | 顔料油性 | 高細密のトナー |
発色 | 良い | 安定しない |
文字 | きれいに印刷できる | 細かい文字は潰れやすい |
紙の厚さ | 制限なし | 制限あり |
特色印刷 | 可能 | 不可 |
価格 | ロットが多いほど単価が安い | ロットが少ないほど単価が安い |
オンデマンド印刷は、プリンターを用いてトナーで直接用紙へ印刷するため、発色が安定しにくいというデメリットがあります。少量の印刷枚数であれば、低コストで印刷できるというメリットがありますが、品質を優先する場合の印刷には向いていません。
広範囲のベタ塗りやグラデーション、細かい文字などの印刷も得意ではないため、印刷できるものが多少制限されてしまいます。
また、金銀や蛍光色など通常のインキで再現できない特色は、特殊なインキに交換できるオフセット印刷の得意分野です。インキを交換できないオンデマンド印刷では、特色印刷ができず、できる限り似た色で再現されます。
2.オフセット印刷のメリット・デメリット
オフセット印刷にはオンデマンド印刷や、家庭用プリンターなどの印刷方法とは異なるメリットがあります。もちろんデメリットもあるため、必要に応じてオンデマンド印刷と使い分けることが大切です。
【オフセット印刷のメリット】
- きれいに写真印刷できる
- 同じクオリティで大量印刷を行える
- 大きなサイズにも対応できる
- さまざまな用紙に印刷できる
- 多色刷りを行える
顔料油性インクにより、インクの乗りが良く文芸誌の細かな文字や鮮やかな色彩の写真も、きれいに印刷できます。印刷版を一度作成すれば何度でも同じものを印刷できるうえ、オンデマンド印刷とは異なり安定した仕上がりで大量印刷が可能です。印刷版を使いまわすことで、多く印刷すればするほど1枚あたりの料金が安く済みます。
また、専用の巨大な印刷機を使用するため、大きな紙サイズにも対応可能です。用紙に直接触れる部分はゴム製のブランケットであり、多少の凹凸面にも印刷できる特徴を持っています。そのため、用紙の選択肢が幅広い点もオフセット印刷の大きなメリットです。
インキを1色ずつ重ねる印刷方法は、多色刷りなど個性的な演出にも役立ちます。モノクロで一部のみカラーにするなど、さまざまなデザインを演出することが可能です。
オフセット印刷には、以上のメリットがある反面、以下のデメリットもあります。
【オフセット印刷のデメリット】
- 仕上がりに時間がかかる
- 小ロットでは割高となる
- 内容に変更がある場合は短納期が難しい
オフセット印刷では、最初に印刷版を作成する必要があり、印刷後も乾燥する時間を要することから、納品までに時間がかかります。多く印刷する場合は低コストですが、小ロットの場合は1枚あたりの料金が高くなるため、他の印刷方法との使い分けが必要です。
3.オフセット印刷に向いているもの
オフセット印刷は多くのメリットがある反面、得意ではない印刷物もあります。そのため、目的に合った使い分けをしなければ、余計なコストがかかることとなります。
何がオフセット印刷に向いているのか正しく判断したうえで、活用しましょう。参考までに、オフセット印刷に向いているもの・向いていないものについて、具体例を挙げて紹介します。
オフセット印刷に向いているもの | オフセット印刷に向いていないもの |
---|---|
広範囲に配布するチラシ | 配布先が限られたチラシ |
大量印刷するパンフレット | 少量印刷のパンフレット |
大判ポスター | 納期が短いもの |
大量印刷が必要な名刺・カード | 低コストで少量のみ印刷したいもの |
大量に使用するハガキ | パーソナライズしたチラシ |
色数の多い印刷物 | クオリティを重視しない印刷物 |
チラシやパンフレット、大判ポスターは商品・サービスの魅力を伝える重要なツールです。鮮やかな色彩の写真印刷や、細かな文字もしっかりと判読できる品質の高い印刷は、オフセット印刷でなければ得られません。
新聞折込チラシのように大量印刷するものであれば、1枚あたりのコストは、オフセット印刷の方が安く済みます。また、大量のハガキに安定した品質で印刷する場合も、オフセット印刷は十分な力を発揮することが可能です。
4.圧着ハガキの大量印刷はユニオン印刷株式会社がおすすめ
オフセット印刷による圧着ハガキの大量印刷は、ユニオン印刷株式会社がおすすめです。ユニオン印刷株式会社では、10万枚を超える大量印刷にも対応しています。
ユニオン印刷株式会社の圧着ハガキ印刷には、以下の特徴があります。
- 初回利用時に無料でお試し印刷が行える
- ズラシ折りやコーナーカットなどの各種オプションを選択できる
- DMの宛名印刷・投函を代行してもらえるため、販促にかかる手間をカットできる
- 「植林マーク」でエコ企業をアピールできる
- 会員限定のポイント制度でお得に追加発注が行える
初回利用時は、印刷の仕上がりをサンプルで確認可能です。発色などのクオリティについて、実物を手に取って確認できます。
ズラシ折りなどの各種オプションを利用すれば、圧着タイプのハガキを、受け取った人がめくりやすい仕様に仕上げることが可能です。また、DMの宛名印刷や投函代行サービスを併用することで、販促にかかる手間を大幅にカットできます。
エコ企業化を推進している方は、印刷物に使用できる「植林マーク」オプションがおすすめです。ユニオン印刷株式会社では、2008年より売上の一部について公益財団法人を通じて、植林活動に寄付しています。
また、会員限定で100円につき1ポイントのポイント還元制度があります。同じ内容で追加発注したいときや、新しいデザインで印刷物を発注したいときなど、お得にサービスを利用できます。
まとめ
オフセット印刷は、オンデマンド印刷と比較して、クオリティの高いことが特徴です。小ロットの場合は、1枚あたりの料金が割高となるデメリットがありますが、大量印刷するほど1枚あたりの料金が安くなります。
印刷用の版を一度作成すれば、後日発注しても同じクオリティのものを大量に作成できる点も大きなメリットです。
ユニオン印刷株式会社では、さまざまなオプションでオリジナリティあふれる圧着ハガキを作成しています。圧着ハガキの大量印刷を希望している方は、ぜひ利用を検討してください。