反響率アップに効果的なDMの作り方|目的設定から発送後の工夫まで
DM(ダイレクトメール)による効果的なマーケティングで、顧客を獲得したいと考える企業は多数あります。しかし、どのようなDMを送れば反響率が高まるか全く見当が付かず、困っている企業も少なくありません。
この記事では、反響率をアップさせるDMマーケティングの目的設定方法や、DMを作る上でおさえておきたいポイント、DM発送後にしておきたい工夫などを紹介します。 高い反響率を得られるDMを作りたい人は、ぜひ参考にしてください。
目次
1. 販促に効果的なDMを作るためには目的の設定が必須
反響率が高いDMを作るためには、まず明確な目的設定を行う必要があります。
何も計画せずDMを出しても集客は期待できません。具体的な目的を設定し、その目的を社内で共有しましょう。
目的を設定することで、メンバーが1つの目的に向かって一丸となり、目的から逆算して能率的なDM作りを行うことができます。
DM成功の鍵は目的設定と共有にあるといっても過言ではないでしょう。
1-1. DMを誰に送るのかを明確にする
DMの目的を設定する際には、誰にDMを送るのかを明確にしましょう。
DMの主なターゲットは「潜在顧客」「見込顧客」「既存顧客」に3つに分類されます。
よりレスポンス率が高いDM作成をするためには、ターゲットが3つのうちどれに該当するか考えて、適切な内容のDMを送る必要があります。
万が一ターゲットにそぐわない内容のDMを送ると、DMが意味をなさなくなり、無駄になってしまうため注意が必要です。
もしターゲットのニーズに合ったDMを送ることができれば、高い反響率を期待することができます。
ここではターゲットごとに目的設定のポイントを紹介するため、DM作りの際はぜひ参考にしてください。
◯潜在顧客
潜在顧客とは、まだ商品やサービスを知らない潜在的な顧客を指す言葉です。
潜在顧客に向けてDMを送る場合、商品やサービスを知って興味を持ってもらうことを目的にしたDMを作ると良いでしょう。
◯見込顧客
見込顧客とは、将来顧客になってくれる可能性が高い人のことです。
見込顧客にDMを送る際には、商品やサービスについての問い合わせを増やしたり、商品やサービスの購入を促したりすることを目的にしたDMを作りましょう。
◯既存顧客
既存顧客とは、商品やサービスを一度購入したことがある顧客のことをいいます。
既存顧客にはリピート購入を促すことを目的に作ったDMを送りましょう。
2. 反響率アップに効果的なDMを作る4つのポイント
DMの反響率をアップさせるためには、目的を設定することに加え、以下のポイントをおさえることが必要です。
- 目的に応じたリストを入手する
- オファーで行動のきっかけを作る
- 販促カレンダーを使ってベストなタイミングで送る
- ターゲットに響く文章を書く
ここではそれぞれのポイントについて解説します。
2-1. 目的に応じたリストを入手する
DMの反響率を高めるためには、目的に応じたリストを手に入れる必要があります。
リストとは顧客情報を集めた資料のことをいいます。リストに記載がある情報を基にDMを作成し、ターゲットに送ることが一般的です。
たとえば既存顧客に向けてDMを送りたい場合は、一度サービスを利用したことのある顧客情報を集めリスト化し、そのリストに基づいてDMを送ります。
リストに基づいてDMを送ることで、ターゲットにとって適切な内容のDMが届くこととなり、反響率も高くなるでしょう。
2-2. オファーで行動のきっかけを作る
DMには、ターゲットが行動するきっかけとなる「オファー」が必要です。
オファーとは取引条件のことをいいます。
魅力的なオファーを作ることで、ターゲットの購買意欲を掻き立てましょう。
ターゲットの心を惹きつけるキャンペーン文句としては以下のようなものがあります。
- DM持参の上ご来店いただいた方には◯◯をプレゼント
- DM持参で更に◯◯%OFF
ターゲットが思わず「問い合わせしてみよう」「購入してみよう」と思うようなオファーを考えてみてください。
2-3. 販促カレンダーを使ってベストなタイミングで送る
DMはターゲットにとってベストなタイミングで送ることが重要となります。
ベストなタイミングを計るためには、販促カレンダーを活用すると効果的です。
販促カレンダーを作成し、年中行事を狙ってDMを送ってみましょう。
主な年中行事は以下の通りです。
1月 | 正月・成人式 |
---|---|
2月 | 節分・バレンタインデー |
3月 | ひな祭り・ホワイトデー・卒業式 |
4月 | 入園・入学・入社 |
5月 | 子どもの日・運動会 |
6月 | ジューンブライド |
7月 | 七夕・海開き |
8月 | お盆 |
9月 | 敬老の日 |
10月 | ハロウィン |
11月 | 七五三 |
12月 | クリスマス・大晦日 |
これらの行事の直前にDMを送ってみてください。
また、ターゲットの誕生月も見逃せません。
誕生月のキャンペーンDMを送れば、高い反響率が見込めます。
消耗品を扱うのであれば、商品を使い切る頃合いも綿密に計算しておくと、ターゲットにとってベストなタイミングでDMを送ることができます。
2-4. ターゲットに響く文章を書く
DMを送付するときは、ターゲットに響く文章を書かなければ、高い効果を期待することはできません。
ターゲットの心を掴むコツとして、「あなた」という言葉を積極的に使うという方法があります。
「あなたのためにご用意しました」といった文句を一言付け加えるだけで、ターゲットにとって「自分のためにDMが送られてきた」という特別感が高まり、多くの場合で反応率が高まるでしょう。
3. 販促に効果的なDMの文章を書くポイント
DMでより多くの顧客を獲得したい場合、DMを構成する5つの要素と、それらを書く際のポイントを知っておく必要があります。
①キャッチコピー
キャッチコピーはDM開封率を高める上で最も重要な構成要素です。
次に挙げる3つの内容が一瞬で伝わるようなキャッチコピーを考えましょう。
- 商品・サービス
- 商品・サービスの特徴
- 商品・サービスの必要性
キャッチコピーにはある程度「型」が決まっているため、他のDMに使われているキャッチコピーを集めて研究すると、開封率の高いDMを作成しやすくなるでしょう。
②挨拶文
受け取ったターゲットが続きを読みたくなるような挨拶文を冒頭に書きましょう。
なぜDMを送付したのか、目的を端的に伝えてください。
丁寧すぎる挨拶文を作ると、ターゲットは「自分には関係ないDMだ」と思ってしまう恐れがあるため、なるべくすぐ本題に入りましょう。
③商品・サービスの説明
商品・サービスの説明はできるだけわかりやすく、好奇心を掻き立てるように書きましょう。商品・サービスの画像を載せ、商品・サービスから得られる利益を箇条書きで示すとわかりやすいDMが作成できます。
ここでのポイントは商品・サービスの特徴だけでなく、その特徴から得られる利益を記載することです。
たとえば1本の鉛筆があったとします。その鉛筆にHBの芯が使われていたとすると、「HBの芯が使われている」という特徴だけでなく、「HBの芯が使われているため、折れにくく、快適に文字を書くことができる」といった利益にまで言及しましょう。
この利益のことを「ベネフィット」と呼び、ターゲットの購買意欲を掻き立てる際に重要な役割を担います。
④オファー
「オファー」とは商品・サービスの取引条件のことです。
商品・サービスを購入する際の特典などを記載します。DM自体が割引券やクーポン券となる場合もよく見られます。
特典の受け取りに期限を設定することで、ターゲットの購買意欲を掻き立てることができるでしょう。
⑤レスポンスデバイス
ターゲットが商品・サービスに興味を持ったとき、すぐに購入・問い合わせができるよう、電話番号や商品購入ページのURL、メールアドレスなどをわかりやすく記載してください。
高額商品を取り扱う場合、現金だけでなくクレジットカードでの支払いもできるようにすると、ターゲットにとって購入の敷居が低くなります。
ここでのポイントはターゲットを迷わせないことです。具体的かつわかりやすい購入・問い合わせ方法を示し、ターゲットをスムーズに誘導しましょう。
4. DMの効果を高める発送後の工夫とは?
「DMを発送したら後は反響を待つだけ」という姿勢では、DMを効果的に活用することはできません。
DMの反響率を高めるためには、発送後もさまざまな取り組みをする必要があります。
効果の高い取り組みとしては、次の2つが挙げられます。
①フォローコール
DMがターゲットの手元に届いた頃、電話を掛けてDMの内容を確認してもらえたか訊いてみましょう。
内容を確認してもらえていればそのまま営業トークを行い、内容を確認してもらえていないならDMの内容を説明します。
たとえ顧客獲得に繋がらなくても、顧客獲得のヒントを得られる可能性が高いため、フォローコールを実施してみる価値はあるでしょう。
②リストクリーニング
顧客の手に渡らず不着となったDMを基に、顧客リストを整理し直すことも大切です。
リストクリーニングを行えば、次回以降のDM不着を確実に減らせ、はがきや封筒のコスト、郵便コストも削減できるでしょう。
まとめ
せっかくDMを送るなら、反響率の高い、効果的なDMを作りたいと多くの人が考えるでしょう。
DMの効果を高めるためには、目的を設定したり、送付するターゲットを明確にしたりすることが大切です。目的やターゲットについての情報は、作業能率を高めるためにも、社内で共有するように心がけましょう。
この記事で紹介した反響率をアップさせるためのポイントや、効果的な文章を書くためのポイントを参考に、効果的なDMを作成してください。