圧着ハガキ・DM通信

はがきの正しい書き方!宛名・敬称・肩書きのマナーを解説

オフィス移転や引っ越しの挨拶状など、ビジネスの場でもプライベートでもはがきを使用する機会があります。しかし、封書やメールに比べると、正しい書き方のマナーについて知る方は少ないのではないでしょうか。

はがきの正しい書き方を知っていると、顔を合わせる頻度の少ない相手でも好印象を持ってもらえます。特に、宛先の書き方は第一印象に大きな影響を与えるポイントです。

ここでは、はがきの正しい書き方について、基本となる住所や宛名、差出人情報など項目ごとに紹介します。

1.はがきの表裏について

はがきには、「表面」と「裏面」があります。文章を書く際には表裏を必ず確認しましょう。表面は郵便番号を記入する枠などがあるため間違えることはありません。しかし、表と裏を確認せずに文章を書いた場合、表と裏が上下逆さまになる可能性があるため、注意が必要です。

また、宛名を印刷会社に依頼したり、宛名印刷機能で自宅プリンターを使って印刷したりする場合も、表と裏を間違えては悲惨な結果になってしまいます。ここでは、表面と裏面それぞれに記載する内容について解説します。

1-1.表面の書き方

はがきの表面は、宛先や宛名を記入する面のことです。市販のはがきには、切手や郵便番号を書く枠の他、上部中央に「郵便はがき・POST CARD」の文字が印刷されています。
※市販のはがき以外の場合は、「郵便はがき・POST CARD」を入れないとはがき扱いとならないので注意が必要です。

表面に書く内容は、以下の通りです。

  • ・郵便番号
  • ・住所
  • ・会社名・団体名・部署名
  • ・宛名
  • ・差出人の郵便番号・住所・氏名

郵便番号や建物名を省略する方も中にはいますが、郵便事故を防ぐためにも省略せず書きましょう。都道府県名から省略せず書いたほうが、相手に好印象です。

招待状の発送などで使用する往復はがきを送る場合は、切手の下部に「往信」と書かれたほうに宛先を書きます。
切手の下部に「返信」と書かれた面は、相手が返信はがきとして使用する部分です。そのため、招待状を送る場合は、返信用の本文に出席・欠席のチェック欄を印刷しておき、宛先部分には自身の住所など返信してほしい場所や名前を書いておくと良いでしょう。

1-2.裏面の書き方

裏面は用件を書く面のことで、「文面」とも呼びます。基本的に差出人の住所氏名は表面に書きますが、裏面に書いても失礼にあたりません。

裏面の構成は、大きく分けて以下の3つです。

  • ・前文(時候の挨拶など)
  • ・主文(用件)
  • ・末文(結びの挨拶)

前文は時候の挨拶の他、ご無沙汰していることへのお詫びや相手の体調を気遣う文など、最適なものを選びましょう。前文は文例を参考にしても構いません。
主文には、はがきを送る目的を書くところで、引っ越しを伝える場合は新しい住所などを、出産報告の場合は子どもの名前をふりがな付きで書きます。
末文では、締め括りとして相手の健康を願う言葉などを簡単に述べます。

1-3.縦書き?横書き?

はがきは縦書きでも横書きでもマナー違反にはなりません。ただし、基本的に横書きはカジュアルな印象を与えるプライベート向きの書き方です。そのため、ビジネスシーンやお礼状など畏まった用件の場合は、縦書きをおすすめします。

横書きにする場合は、カジュアルな内容で親しみのある文章にしつつも、誤字脱字のないようにしましょう。

また、はがきの縦書きと横書きは、表面と裏面で合わせるようにしましょう。統一感があり印象が良くなる他、読みやすくなります。

2.宛先の書き方

宛先を書く際、書き出しの位置や宛先と宛名の文字の大きさが同一にならないようバランスに注意するなど、意識すべき点はさまざまです。

ここでは、宛先の書き方で注意すべきポイントを紹介します。表面は意外と見られる部分であるため、目上の人に出してもひんしゅくを買わない書き方を理解しておきましょう。

2-1.住所の書き方

基本的に住所は2行以内に収めるよう意識してください。きれいに収めることで見た目が美しくなる他、読みやすくなります。

書き出しの位置は、はがき上部に印刷された郵便番号枠を目安にしましょう。一番右端にある枠の真下よりも、若干内側の位置から書き出すことがポイントです。

縦書きの場合、番地などの数字は漢数字で書いたほうが統一感があり、きれいにまとまります。番地以降の数字部分が同じ行に収まらないときは改行しても問題ありませんが、前の行よりも低めの位置から書き出すようにしてください。

2-2.ビル名や会社名の書き方

住所の2行目には、アパートやマンション、ビルなどの建物名を書きます。1行目の住所よりも一回り小さい字で書くと、きれいな印象を与えます。位置も、1行目よりも低い位置から書き出すようにしましょう。

前述したように、ビル名や会社名は省略せずに書くことがマナーです。郵便事故を防ぐためにも、分かる範囲はすべて書いてください。

会社名は宛名になる場合もありますが、相手の個人名や部署名が判明しているときは、宛名と住所の間に書きます。個人名や部署名を書く際は、宛名が中央に来るよう会社名などは右寄りに書き、部署名は会社名の下に書かず改行することがポイントです。

3.宛名の書き方

はがきに限らず、手紙や郵送物を送る際、すべての宛名に「様」を付けている方も多くいるのではないでしょうか。相手の立場や送り先によって、宛名に付ける敬称は変化します。敬称を正しく使えなければ失礼にあたり、印象が悪くなるため注意しましょう。

ここからは、宛名の正しい書き方を紹介します。宛名と混同しやすい肩書きについても紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

3-1.肩書きと敬称の違い

宛名を書く際に注意すべき点は、肩書きと敬称の違いです。肩書きは社会的地位のことを表しており、たとえば社長や課長などが挙げられます。敬称とは相手との関係を表すもので、肩書きのような社会的地位を示す記号的なものとは異なり、相手への敬意が込められたものです。

敬称には、以下のようなものが挙げられます。

  • ・個人…様・さん・先生
  • ・団体…御中
  • ・個人(複数)…各位

社会的地位を表す肩書きは相手によって呼び方を変えることはありませんが、上記のように敬称は相手との関係によって用いるものが変化するため、注意しましょう。

3-2.正しい肩書きの書き方

肩書きは社会的地位を表す記号のような役割をしているため、敬称が付くことはありません。よって、以下のような表記はすべて間違いとなります。

■間違った書き方

  • ・株式会社〇〇 社長様
  • ・株式会社〇〇 山田太郎社長様
  • ・株式会社〇〇 山田一郎部長様

肩書きを記載する際は、敬称の位置に注意しましょう。
肩書きを併記する場合の正しい表記は以下の通りです。

■正しい書き方

  • ・株式会社〇〇 社長 山田太郎 様

「敬称は個人名や団体名の後ろに付けるもの」と覚えておくことがおすすめです。相手の肩書きが分からない場合は、もらった名刺でチェックしましょう。個人名の右上などに添えられているものが、肩書きです。

3-3.正しい敬称の書き方

肩書きに敬称を組み合わせる際は、肩書きに直接敬称を付けるのではなく、以下のように個人名に付けます。

例)部長 山田一郎 様

肩書きがない場合や個人宛ではない場合など、肩書きを併記しないときは、敬称のみを使用します。

相手との関係性に迷った際には、「様」を使用することが無難です。しかし、これはあくまで個人に対する敬称のため、団体や複数の相手に宛てる場合は使用できません。団体に宛てる場合は、「御中」を、一度に複数の個人へ宛てる場合は「各位」を付けましょう。

3-4.相手の名前の書き方

相手の名前は、はがきの表面中央に書きます。郵便番号を書く7枠の一番左側の枠に位置を合わせると、きれいに揃えることが可能です。肩書きを加えたい場合は、名前の上部へ名前よりも一回りほど小さめに書くことがポイントです。

ただし、肩書きは文字数によって行数が変わります。敬称が3文字以内の場合は1行に収め、4文字以上の場合は2行に分けて書くなどし、名前と敬称の書く位置に注意しましょう。
敬称が5文字以上である場合は、中央には名前と敬称のみ書きます。肩書きは部署名の下に書き、全体的にバランス良く見えるよう文字の大きさを調整してください。

3-5.連名の書き方

夫婦や家族、プロジェクトチームなど、人数が多くすべての人の名前を書ききれない場合は、「〇〇チーム 各位」や「〇〇家御一同様」と書くことも可能です。しかし、宛名は、可能な限り個人名を書くことがマナーです。

連名で宛名を書く際は、ひとまとめで済ませるのではなく、個人名それぞれに敬称を付けてください。

■正しい書き方

  • ・山田一郎様
       花子様

■間違った書き方

  • ・山田一郎・花子様

連名を使用する際、1人目の名前の下に2人目の名前を書くことは間違いとなります。正しくは、「一郎様」の左側に「花子様」を揃えて書きます。苗字が同じ場合は、2人目の苗字は改めて書く必要はありません。

4.差出人の書き方

差出人住所や氏名を書く際のポイントは、下部に印刷された郵便番号用の枠を目安にすることです。枠の横幅よりも外へ飛び出さないよう、住所と氏名を書きます。

所属団体の付き合いや取引先などにはがきを送る場合、差出人住所にも企業名や団体名、肩書きを入れましょう。書き方は、基本的に宛先と同様です。住所は省略せず、団体名は住所と氏名の間に書いてください。

差出人住所を書く欄は小さいため、肩書きを無理に名前の上に書く必要はありません。自分の住所氏名は宛先の文字よりも小さく書くことで、敬意を表現します。

横書きではがきを書く場合、住所は表面の右下に書きましょう。郵便番号用の枠が印刷されていないはがきを使用する場合は、住所の上に郵便番号を書きます。枠が印刷されているはがきを使用する際は、郵便番号のみ枠内に書き、住所氏名ははがきの右下側に書きましょう。

まとめ

慶事や弔事など、はがきは手軽に用件を伝えられるツールです。しかし、限られた小さな範囲に書くからと手を抜いてしまっては、相手の心象を悪くする恐れがあります。ビジネスシーンはもちろん、友人や親戚付き合いなどでも良い印象を残せるよう、マナーをきちんと守って書きましょう。

特に目上の相手にはがきを出す場合、敬称や肩書きの書き方、文字の書き出し位置などは注意が必要です。今回紹介したポイントを参考に、失礼のない好印象なはがきに仕上げてください。

圧着ハガキのトップページへ戻る

オプション

特殊加工