圧着はがき・DM通信
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DM(ダイレクトメール)とは?種類やメリット・デメリットを解説
顧客リストをもとに、不特定多数に向けて大量に送るDM(ダイレクトメール)は、企業にとって重要な集客手段のひとつです。
しかし、個人情報保護法の成立により、顧客候補のリストがなかなか手に入らなくなってしまいました。
では、企業はこれからどのようなDMの施策を立てたらよいのでしょうか。
この記事では、DMを送る方法と、それぞれのメリット・デメリットなどについて詳しく解説します。
目次
1.DM(ダイレクトメール)とは
DMとは、ダイレクトメールの略称で、企業や小売店の営業・宣伝手段のひとつです。
郵便やメール、FAXを通じて、個人宛に広告やカタログを送る方法です。
ターゲットを絞って直接メッセージを送ることができるマーケティング手法として、昔から数多くの企業が活用しています。
DMの送付には、主に以下のような目的があります。
- ●商品やサービスの宣伝および販売促進
- ●顧客からの受注
- ●見込み客の顧客への育成
- ●市場やニーズの調査
- ●顧客との関係づくり
- ●企業イメージの向上
また、DMといえど、Twitterの「ダイレクトメッセージ」や、インスタグラムの「Instagam Direct」とは別のものです。
これらは、「送信ユーザーと受信ユーザーのみが見ることができる非公開メッセージ」を意味し、SNS上でのチャット機能のことを指します。
2.DM(ダイレクトメール)を送る方法
DM(ダイレクトメール)を送る方法は、大きく分けて3つあります。
「郵送」「電子メール」「FAX」です。
企業がDMの効果を実感するためには、それぞれの活用シーンを踏まえて、最適な方法を選択することが大切です。
ここでは、3つのDMについて詳しく解説します。
2-1.ハガキなどの郵送
郵送によるDMは、案内状やカタログの発送、新商品サンプルなどの発送に適した方法です。
面白い企画やアイディア、デザインによって、DMの開封率やレスポンスは大きく変わってきています。
郵便によって届くものの形態は、紙一枚のハガキやポストカードなどの小さなものから、チラシやレタータイプ、さらにボリュームの大きい雑誌や書籍まで多岐に渡ります。
主に以下のような種類があります。
- ●ハガキ・ポストカード
最も安価で、利用用途も広いため、DM活用初心者におすすめです。 - ●圧着はがき
ハガキよりも多くの情報量を載せることができます。 - ●定形外郵便物
A4大判やうちわなど、大きさ、形状は工夫次第です。 - ●レター
複数枚のチラシやカタログ、新商品のサンプルなどを一緒に封入して送ることができます。 - ●OPP封筒
透明や半透明のフィルム上の封筒で、チラシデータやカタログをそのまま送ることができます。
このように種類が豊富であるため、目的に合わせて選択することができる点が郵送の良いところだといえるでしょう。
2-2.電子メール
電子メールによるDMは、緊急告知やクーポンなど、期間限定キャンペーンの案内に適した方法です。
顧客データベースをもとに、ニーズに合わせた大量のメールを一斉送信することができます。
送信時間を気にする必要がなく、実際にメールを開封したかどうか反応をチェックしやすい点が特徴です。
2-3.FAX
FAXによるDMは、幅広い分野における告知や案内を行うことに適した方法です。
固定電話の通信回線を利用して画像情報を伝送するため、郵便や電子メールに比べて、目にしてもらえる率が高い点が特徴です。
関心を持ってもらえるチャンスを逃さないためには、対象者が興味を惹くような見出しやインパクトあるデザインを心がけることが大切です。
3.DM(ダイレクトメール)のメリット・デメリット
DM(ダイレクトメール)は、商品やサービスを購入するきっかけづくりに最適です。
しかし、売り出すモノに最適なアピール方法を選ばないと、思うような反響は得られません。
ここでは、郵送・電子メール・FAXに分けて、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
3-1.郵送のメリット・デメリット
ハガキや圧着はがき、ポストカード、レター、OPP封筒によるDMには、以下のようなメリット・デメリットがあります。
<メリット>
- ●視覚的に訴えることができる
- ●情報量が多い
- ●アイディアが結果に反映されやすい
- ●目的に合わせて種類を選べる
<デメリット>
- ●コストがかかる
- ●開封されないことがある
- ●制作に時間がかかる
3-2.電子メールのメリット・デメリット
ネット社会において強みといわれてる電子メールによるDMは、以下のようなメリット・デメリットがあります。
<メリット>
- ●コストが安い
- ●ホームページとリンクでき、短期間でのレスポンスが期待できる
- ●制作時間がかからない
- ●顧客に合わせた内容を自動で送ることができる
<デメリット>
- ●端末を使用していない層には適用できない
- ●迷惑メールだと思われて削除されやすい
- ●手軽に見られる分、内容を認識してもらいづらい
- ●多種多様なメール広告が頻繁に届き、見てもらえないことがある
3-3.FAXのメリット・デメリット
1枚の用紙に多くの情報を印刷するFAXによるDMには、以下のようなメリット・デメリットがあります。
<メリット>
- ●郵便やメールによるDMに比べて認識率が高い
- ●コストが安い
<デメリット>
- ●カラー印刷できない場合が多い
- ●インパクトに欠ける
- ●クレームの連絡を受ける場合がある
4.今後のDM(ダイレクトメール)施策
一般社団法人日本ダイレクトメール協会による調査統計資料では、「紙」ならではの広告手法が幅広い年齢層に「好意的に受け止められている」ことが明らかとなりました。
特に興味深い点は、高齢者からの「多媒体より見やすい」という意見に加えて、若年層が「誰かと一緒に見ることで、コミュニケーションのきっかけになる」、「企業の熱意を感じる」、「安心感がある」と回答している点です。
このような世論を受けて今、以下のようなDMに対する関心が高まっています。
■WEBとの連携
DMにQRコードやデジタルマークを印刷することによって、郵送DMであっても、スマホやパソコンからWEBサイトにアクセスしやすくなります。
また、AR(拡張現実)やVR(バーチャル・リアリティ)の仕掛けをプラスした「動くチラシ」・「動くDM」は、通常のDMに比べて開封率がぐっと高まります。
動画やインターネット上のコンテンツに誘導することで、レスポンス率が高まり、売上げ向上にもつながります。
■バリアブル印刷
顧客データをもとに、一人ひとり違ったメッセージを印刷できるバリアブル印刷は、手紙に似た感覚でDMを送ることができます。
顧客によって、購買傾向や嗜好に寄り添ったメッセージを送り分けることで、顧客満足度が高まります。
バリアブル印刷によるDMを利用するためには、日ごろからデータベースを充実させることが大切です。
また、郵送や電子メール、FAXによるDMを、ダイレクトマーケティングのひとつと考える企業が増えています。
ダイレクトマーケティングとは、企業が広告メディアを使って顧客と直接つながり、購入や問い合わせなど、測定可能な反応・取引データを計測することです。
見込み客に対して、どの程度の効果があったのかを測定し、検証することで、無駄な広告を削減し、経費削減につながります。
このほか、第32回全日本DM大賞には、今後のDMの参考になるアイディア作品がたくさん掲載されています。
- ●ミニ新居が届くDM
- ●実験キット付きDM
- ●特別マイバッグ付きDM など
「WEBとの連携」や「バリアブル印刷」、全日本DM大賞の事例を参考に、自社のDM制作をもう一度見直してみましょう。
まとめ
DM(ダイレクトメール)は、目的に合った手段を選ぶことで、コスト以上の効果が得られます。手軽に送受信できる電子メールは低コストですが、思うように売上げに繋がらないのが現実です。
これからは、今回ご紹介したような紙媒体+αのDMが主流になっていくでしょう。
まずは、自社にしかない魅力をピックアップし、どのようなDMが適しているか選定してみてはいかがでしょうか。思わぬところから顧客のハートを惹きつけるアイディアが生まれるかもしれません。